続・隗より始めよ

利尻島より発信中

第15回昆布漁

time 2014/09/02

なんなんだ、この暑さは!
すっかり秋になっていたはずなのに、急に夏が舞い戻ってきた感じ。
今日も5時〜8時の3時間の昆布漁はきつかった。
それでもなんとかウォーキングもこなして頑張ったあげく、めずらしく夕食後に2時間も夕寝(?)しちゃったよ。
今日もうちは昆布だったけれど、よその漁場のノナは暴落のまま。
これじゃあ時間制限を設けても、何の意味もないじゃん。
漁師の生活は守られるどころか、どんどん追い詰められていく。

なんだか、日本の漁業政策そのものが間違っているのではないかと思う今日この頃。
せっかくの長期昆布漁、疲れたとばかりは言ってもいられず、自分が早く終わったら手伝いをしながら、よその人たちの干し場や仕事ぶりをリサーチしている。
どんな仕事にも必ず改善点は存在する。
昆布に関してはもっとうまく、もっと楽に、もっとおいしいものを作り、もっと儲けるのが漁師の仕事だ。
そう、儲けなくちゃ話にならん。
儲からない事業は、結局存続不可能になるのだから。

ところが、漁師ってのは、獲ることだけが仕事だと思い込んでいる。
その他は頭にない人が多いのだ。
確かに獲らなければ仕事にならないが、それは全てではなく一部。
だからこそ、マネジメントは立派に成り立つ。

たとえば申告。
島の漁師のほとんどは、お役所まかせ。
自分で考えたり勉強したり、税理士を頼んだりもせず、ただ言いなりに税金を払っている。

これは去年改革した。
自分で青色申告するだけでも、かなりの節税効果がある。
何が経費で落ちて、どんな時にどうお金を使えば良いのか、そんなことすら知らない漁師という名の経営者。
そう、経営者って意識がゼロなところがおそろしい。
たとえ個人事業であっても、漁師は立派な経営者なのだ。
わかってないんだよなあ、みんな自分が社長だと思ってない。

そんな意識の改革のみならず、私の目線から見れば改善点はいくらでも存在している。
何十年も自分のやり方を続けてきている人は、他人を参考にしたりもしないし、改善しようともしない。
他人を頼らず家族だけでやってきた我が家では、なおさらのこと。

『昆布干し』という単純作業の中に、どれだけの細かい仕事があるのかすら把握していない。
最近は特に何も会話もせず黙って仕事をしていたおかげで、そういう点が明確に見えた。
我が家のやり方は、私には、何も考えずに、無駄な苦労を続けているようにしか見えない。
おまけに、私は完全にお手伝い扱いであり、今までやってきた自分たちこそが偉いのだとでも言わんばかり。
作業中にいちいち指図されるのはまっぴらゴメンだ、誰に向かって物言ってる?
と、口に出したことはないが、いつもそう思っている。

私にとっては、これは夫の事業なので、いくら姉弟とは言ってもいちいち口出しをされたくない。
私の仕事は、夫を出世させること、そう位置づけているので、馬鹿にされているようでむかつくが、それはもうあきらめた。
いついかなる時でも、黙って自分のやることをやる、私の自信はそこからしか生まれない。
仕事の出来ない奴に限って、自分のことはさておき、人のやることに文句ばかりつけている。
昆布を運ぶ、それだけだって、様々なやり方がある。
並べて干す、それにしてもそうだ。
今よりも効率良くすることは、いくらでも可能。

ただし、家族のめんどくさいつながりが邪魔するので、今は何も言う気にはなれない。
もしも来年、まだ島で漁をするのなら、夫と二人で一からやり直したいと思っている。
今年は、その下準備の期間なのだと思って、残る漁期を頑張ろう。
日々、ここはこうしたい、ああしたい、と気付くことができるだけでも、私は幸福なのだ。

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