続・隗より始めよ

利尻島より発信中

第二回昆布検査

time 2014/10/16

18日(土)の予定で段取りを進めていたのだけど、今日急に検査を受けることになった。
朝からバッタバタ。
漁場と自宅が離れている我が家では、みんなのように自宅前に出す、ということができない。
知人宅の敷地を借りることにして、昆布は全て運んだ。
夫は現場にでかけていたので、二階から一人で駄になった昆布を下ろす作業は、いささか股関節にも響いたよ。
古い家なだけに、階段が狭くて大変、それでもやるしかない。
なんとか午前中のうちにある程度の段取りができ、午後一番の検査に間に合わせることができた。

合計250㎏の昆布。
私が当初想像していたよりも、かなり多めに作ることができた。
検査員がぬきうちでいくつかの昆布をほどいてチェックをし、晴れてOKということになればひとつひとつに検印が押され、初めて出荷ができる。

組合職員が10人くらい、寄ってたかってトラックに積み込む姿は、なかなか活気がある。
写真ももっと撮りたかったけれど、あまりの慌ただしさにそんな暇はなかった、残念。
所要時間、約5分。
みんな『緊張する』と言うけれど、私にとっては楽しい検査。
だって自分の作品を見てもらえるんだもんね。
元来真面目な性格の私は、ズルも手抜きも自分が許せないので絶対にしない。
規格ギリギリで欲が出て等級を上げたくなる昆布でも、かなり用心して下の等級に入れることを心がけている。
買ってくれた人をがっかりさせたくない、いつもそう思って昆布を切ってるんだよ。
日頃そう心がけているからこそ、恥ずかしい仕事はしていないと言い切れるので、堂々としていられる。

しかし本当に見逃してしまっていた、虫食い昆布が数枚混ざっていたものだけは、等級をひとつ下げられてしまった。
これは悔しかったなあ、なぜ気がつかなかったんだ!って。
それでも、初めて作った昆布で、たった一駄の話。
おかげで『今後はこの点をもっと注意しよう』という教訓が得られたのだからラッキーとしか思えない。
何も言われなければ、何も改善点はみつからないのだから。

あとのものに関しては、検査員の顔色を見ていたが、概ね良好な感触だった。
私の仕事が認めてもらえた瞬間だ。
検査員、っていうのはおそらく、本当は昆布ではなくエネルギーを見ている。
人が手をかけたものというのは、必ずその人の気持ちが商品に反映する。
こういう話をすれば夫からは超反論されるだろうけれど、これは理屈ではない、真理なのだ。
だからズルした人が、ばれたくない、と思えば必ずばれる。
おそらく慣れた人というのはそういうエネルギーを無意識にうちに察知し、怪しい人のチェックが厳しくなるのだろう。

掃除屋時代に、厳しい目のクライアントから数限りない現場検査を受けていた経験が、こんなところで活かされた。
ひとつひとつに心を込めれば、検査など何も怖くはない。
むしろワクワクするものだ。
先月にも検査はあったのだけれど、独立前だったため、夫だけが出向き、実家で受けた。
今までは全部実家任せにしていて、私は余計な口も手も出さないようにしてきたので、事実上これが初めての検査。
手塩にかけた昆布たちをようやくお嫁に出すことができて、とても嬉しかった。
今日出荷した昆布の一駄一駄には、全て夫の名前が記されている。
どこに出しても恥ずかしくない昆布だ。

この子たちが、日本のあちこちで、誰かに感動を与えられますように、と願ってやまない。
仕事とは、どんなことでも、一生懸命に取り組めば本当に楽しいもの。
あれほど嫌だった昆布作りが、こうして認めてもらえれたことで、またさらに頑張る気力が湧いてくる。
来月の検査までには、この倍の昆布を作ろう!
そう、決めた。

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