続・隗より始めよ

利尻島より発信中

船帰る

time 2016/05/14

日本海をさまよっていた船、昨日は礼文沖まで流されていたはずが、今日になってすぐそばまで帰ってきていた。
島の漁師仲間が発見してくれたとのことで、回収作業が行われた。

ひっくり返ったままで引っ張られてきた船。
美しい山とのコントラストが悲しい。
これを見た時には、いささかの私も涙ぽろり。
なんだろう、とても悲しかった。

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ダイバー二人が潜りながら、クレーンを使って元の状態に戻された。
ギャラリーだらけの中で、3時間以上も作業していた。
誰かの訃報を聞いたときのように、その時には悲しみがなくとも、いざ対面すればこみあげてしまうものがある。
そんな状態だったのかもしれないな。
ある意味、どこか現実ではないと思い込みたかったのだろう。

でも、これが現実だ。
素人考えでは、またこれで航海できると思ってしまうが、一度転覆した船は使い物にならないという。
エンジンも、電気系統も、全てがやられてしまっているためだ。
事は単純ではない。
むしろ、こうしてボロボロになってしまった姿を目の当たりにするよりは、いっそ深い海の底に沈んでくれていた方が良かったとも言える。

今年もホッケは獲れているのだ。
もう一杯の巻き網船は、今日もかなりの量を水揚げした。
今あるものを失っただけでなく、これから先得るはずだったものも失ってしまったという、キツイ現実が目の前に立ちはだかる。
乗組員たちの喪失感はいかばかりだろう。
胸が痛いよ。

生きていれば良かった、と思っていたはずなのに、時間が経てば欲が出てくる。
どこまでも貪欲なものだね。

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