続・隗より始めよ

利尻島より発信中

計画

time 2014/03/01

外に出たくない。
いや、正しくは、島の知り合いにあまり会いたくない。
ここの空気が合わないと自覚したからだろうか、その気持ちが強くなってきた。
温泉に行きたい、プールに行きたい、とは思うのに、そこで知り合いに会ってしまうことを考えるとつい腰が引ける。
ここまでの違和感は今までに感じたことのないことだ。

住めば都、という言葉にもどうもなじめない。
ましてや島の人に『ここはいいだろう?』と言われると、正直最近の私は重たく感じる。
判で押したように繰り返される会話。
またその話か・・・飽きたよ。
なのに『生まれ育った地への愛着がある人にはいいところだろうけれど、私にとってはしっくりこない』と正直に言えない。

なんでだろう?
今回の帰省でも感じていたけれど、私は思ったことは口に出してしまうタイプだ。
自分でももう少しオブラートが必要なのでは?と思うほどに。
それが私の個性のはずだ。
それがここではなんだか発揮できない。
全ての人とのつきあいの仲で、そこはかとなく流れている『波風たてない感』が面倒なのだ。
この違和感は、言葉で説明できない。

でも思い返せばこうしてブログを書いていても、検索ワードにひっかからないよう、島の名前を出さないようにしていた。
島の人たちから興味本位で観察されることがイヤだったから。
仕入れた情報を、ただ誰かにおもしろおかしく話すためだけに使われることがイヤなのだ。
島に馴染もうと努力することをやめたから、こんな風に感じるようになったのかもしれない。

ここは私に合わない、と認めたとたんにいろいろ出てくるなあ。
でも、そもそも『馴染む』ということに努力が必要なのだろうか?
全く知人のいなかった病院生活で、私は何の努力もせずただ自然にみんなと馴染んでいた。
ありのままの自分のままで、たくさんの人に可愛がってもらった。
頑張って仲良くしよう、などと思うこともなく、嫌われまいと遠慮することもなく。
いたって自然体でいられた。

あの楽しさは、いったいどこから来ていたんだろう?
なぜ同じ事が島でできないのだろう?
そこがわからない。

今は私自身が別人のようにすら思える。
夫に不信を抱いたときに『私が私でいられなくなる』と感じた本当の原因は何なのか?
私の思う私らしさとは何なのか?
そんな哲学的な思いがふと胸をよぎる時がある。

いい機会だ、振り返ってみよう。
今までの3年間、ここに馴染もうと努力していた3年間。
郷に入ったら郷に従え、とばかりに、島の人たちの雰囲気から浮かないように心がけていた。
私が変に目立つ行動をすれば、それは夫の不利益になるのだとも考え、誰からも好かれる良い奥さんを目指した。
会社は休眠にし、社長の肩書きは捨て去り、自分を『漁師の妻』と位置づけた。

生まれて初めての養われる身としての生活が始まり、普通の主婦として夫をたてようと頑張った。
一日一食だった食生活はいつの間にか崩壊し、ヒマに任せて食べ続け、それまで全く縁がなかったお酒まで飲み始めた。
慣れぬ昆布干し作業を頑張った結果、それまで何ともなかった股関節が急激に悪化して痛みだす。
歩くこともなく、全ての移動はドア to ドアで車を使い、運動不足に。

いつしか毎日の化粧もしなくなり、ジャージばかり着る。
持ってきたハイヒールは、下駄箱でただ埃をかぶり、履くのは長靴ばかり。
おしゃれからも遠のいた結果、デブになった。

得たのは脂肪と痛みだけ。
なんだこれ?
明確すぎて書いて笑っちゃったじゃん。

そういうことか。
ここの空気に馴染もうとすればするほど、私は自分の望んでもいないことばかりしていたってことだ。
全く逆の努力をしていたんだ。
今不満に思っていることの全てが、ここにあった。

ということは?
もう良い奥さんを演じるのをやめればいい。
人からどう見られるかなど、気にしなければいい、元々そうだったんだから。

あれ?
するってーと、島の人がおかしいのではないのでは?
もしかしたら『島』という状況に、私自身が偏見を持っていたのかもしれない。
『波風たてない感』を醸し出していた犯人は、私だ。

そもそも、島だからこうしようと考えること自体が、私らしくないから苦しかったわけだ。
そんなことを考えて暮らしたことは、ここに来るまで一度たりともなかったから、よそではのびのびと私でいられたんだ。

やばいことに気付いてしまった。
まあ、全く初めての体験だったのだから、気付かないのも無理はない(と、かばってみる)
今頭の中にある、ダイエット後の自分のイメージが完成すれば、島には相当不似合いな人物となるだろう。
そうなったら、自然と島から出られる何かのきっかけがもたらされるかもしれない。
私がここに似合う人物であるのなら、デブでも居心地良く幸福に暮らせるはず。
しかし、それは目覚め始めた私の美意識がもはや全力で拒否している。

イヤだ!
絶対にデブはイヤだ!
仕事だって、もっともっといろんな意味でチャレンジしたい。
毎日毎日『今日のごはん、何にしよう』しか考えることのない生活は、私には向いていなかった。
自分の可能性をもっと見いだして、元気いっぱいの私でいたい。
そのために何をするか。
まずは痩せることだ。

それが全てであり、始まり。
『人生、頑張っても結果に繋がらない事の方が多いが、ダイエットは頑張った分100%結果に繋がるんだから、こんなに面白いもんないだろ』
ビートたけしはそう言った。
全くもってその通りだ。
ダイエットは私を裏切らない。
痩せるのは、本当に楽しい。
楽しいことをしていれば、良い考えも浮かび、感性も磨かれてくる。
何よりも、自分を愛せる。
頑張っている最中でさえ愛せるんだから、やり遂げればもっと愛せる。
自信が持てる。
チャンスだって、今よりもっともっと増える!
その時、大手を振って颯爽と島を出て行けばいい。

痛む脚を引きずって、人に顔向けもできず逃げるように島を出て行くよりも、その方がずっとずっと私らしい。
こんなイメージが湧いてくるとは、書く力って偉大だ。

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