続・隗より始めよ

利尻島より発信中

島のウニ漁

time 2014/06/14

弱い雨と寒さの中、予想に反してノナ(キタムラサキウニ)の旗が上がった。
ところが、海が濁ってしまっていたらしく、ほとんど獲れない。
普段なら5㎏以上獲るような漁師でも、今日の1㎏は難しかったに違いない。
それほどの悪条件の中、入札価格は跳ね上がった。
今期のウニ漁は荒れる、そんな気がするよ。

そのウニ漁、結構誤解している人が多いので、島の漁の様子を紹介しておこう。
まず第一に、『あまちゃん』を観てウニと言えば潜って獲るモノだと思い込んでいる人がいるけれど、それは地域によって全くルールが違う。

島でのウニ漁は潜って獲るのは厳禁。
磯舟から箱メガネで海底を確認し、タモと言われる網で掬い取る漁法しか許されていない。
深いところだと、8m〜10mくらいのところから掬い取る、凄腕の漁師もいる。
逆に、どんなに浅いところでたとえ肉眼で見えていたとしても、手で獲ってもいけない。
好き放題に獲るのではなく、全てにおいて細かな決まりが明確にされているのだ。

島でのウニの種類はふたつ。
ポピュラーな黒くて長いトゲのキタムラサキウニ(通称ノナ)と、世界最高と言われるバフンウニ(通称ガンゼ)。
最高の昆布を食べて育つウニたちは、確かに世界一だ。

漁師はこれを何でもかんでも獲って良いわけでもない。
組合がその日の海の具合や入札の相場などによって、漁場ごとに何を獲るかを決め、指示が出される。
これを我々は通常『○○漁の旗が上がる』と表現している。
今でこそ放送で流されているけれど、おそらく昔は文字通り目印として旗をあげていたのではないだろうか。
そのあたりはよくわからない。

放送は港に流れるのと同時に、各家庭に設置されている防災無線(IP電話?)で『今日は6時〜8時まで、ノナを採取してください』という感じで一斉に流される。
その日の指定以外のウニを捕れば、漁師といえども密漁になる。
時間制限もあるので、競争は激しく、磯舟たちがぶつかりあっているような光景も多々ある。

厳しいけれど、これはかなり公平なやり方ではないかと私は思う。
漁師は獲ったウニの殻を剥き、身を出してきれいに洗い、初めて出荷できる状態となる。
そこからは入札によって値段が決められるので、日々の相場はかなりの変動があるのだ。

頑張っても獲れるのはせいぜい10㎏くらいが限界なので、相場の価格の変動は漁師にとってはかなり大きい。
夫はだいたい、ノナなら5㎏平均で獲ってきていたけれど、今日は500g。
そのくらい獲れないということは、今年の相場は荒れまくるだろう。
明日からはガンゼの予定だけれど、これまた時化で無理な感じ。
しばらくは商売になりそうもない。
とにかく、天候の回復を祈るのみ、だ。

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